溺愛伯爵さまが離してくれません!
強引に引っ張られるように、部屋から出される私。
グレイス一行を集会場に残したまま、父は集会場を出て家の方向へと歩いていきます。
引きずられるように連れていかれながらも、私は父に問いました。

「一体何があったの、父さん!」

「いいから早く家に戻るんだ。これは家の存続にかかっている。一刻も早く家に戻らなければ・・・」

そう言う父の顔は、只事ではない険しい表情を浮かべています。
その表情に、私の額から汗がたらりと流れました。

何があったというの・・・?
家の存続に関わるって・・・!?


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