溺愛伯爵さまが離してくれません!
「そ、そうなんです。何かいい仕事があれば、と。・・・貴女さまは?」

「私?私はエレンと言うの。そう仕事を探していたのね?」

「ええ、でも男の方ばかりで、私が出来そうな仕事がなくて・・・」

「なら、私の所で働かない?詳しい事は私の屋敷でお話しするわ。丁度私の身の回りの世話をしてくれる方を探していたんだけれど、なかなかいい人がいなくて。衣食住には困らないし、お給金もちゃんと払うわ。どう?」

「い、いいのですか?」

「ええ。あなたも色々と働かなければならない事情を抱えているのでしょう?」

その言葉にドキッとしてしまいます。

「・・・分かるのですか?」

「当たった?雰囲気が暗かったし、何となくね。困っているならなおさら、うちで働かない?」

素直に甘えてもいいのでしょうか。
でも、断っても他に行くあてはないし・・・。

「で、では、お言葉に甘えて、よろしくお願いします」

「本当に!?ありがとう!では早速家へ案内するわ、一緒についてきて?」

そう言って、エレンさんはお屋敷がある方向へと歩き出します。
私も後について、お屋敷へと向かいました。

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