わたしは2度、あなたに恋をした。
そう言ってあおいくんがわたしたのは、

『おなはだぁ…』

『そのおはなはコスモスってゆうんだよ』

『……これが、コスモス…?』

『かのちゃん、ぼくまたあそびにくるからそれまでまってて?』

『…いつ?いつあそびにきてくれるの?
あした?あしたのつぎのひ?そのつぎのひ?』


あたしはきっとあの時たくさん困らせただろう。



『…ねぇあおいくん……いつ?…グスッ……』

『…ここでまってる。おっきくなったらぼく、ここにくるから、まってて』

『…おっきい、おうち…?』

『ぼくたちがいまいるこのばしょでまってる』

『…あおい、くん……このおっきい木はなんの木なの…?』

『…コスモスの木だよ!かのちゃんにプレゼントしたコスモスだよ!』


そう言って笑ったあおいくんの笑顔は
ずっとあたしの脳裏に残ってる。


『やくそくだよ』

『うん!ぼくたちだけのひみつだよ』

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