わたしは2度、あなたに恋をした。
自然と視界に入るってよりも、
自然と目で追っちゃうの方が正しい。
それになんか今市先輩って
優しい香りがする。
ぽかぽかしてて、あったかくて、
あたし絶対先輩がいたらすぐ気づく。
気づかない方がおかしいよ。
あれ?でもそしたら先輩の彼女?さんは
おかしいって事?
ん?そもそも先輩って彼女さん待ってたのかな?
うーん……そんな事考えててもしょうがないよね!
それにこんなこと考えてるうちに家についちゃったし。
「先輩、ありがとうございました」
「あー…こっちこそ」
「??」
「いや、こっちの話」
先輩はぼそっと呟きあたしに背を向ける。
そっか。そりゃそうだよね。
家着いたんだから先輩は帰るよね。