また会おうね
彼女の言葉はその場にいる全員の思考を、わずかばかり止めてしまった。
「な、ん……、結菜(ゆな)。結婚相手って彼氏?」
「もちろんそうだよ。悪いね、みんな。一足先に大人になるね」
明るい彼女の声に周囲の緊張がほどけた気がした。
そう、緊張していたのだ。
周りもあたしも。
「もー、結菜ぁ。前もって言ってくれればよかったのにー」
「そうだよ。体育の授業なんてさぁ、動きまわって大丈夫だったの?」
「ん、平気」