また会おうね
 
「そうなんだって。井上さん、学園祭で歌聴いてからずっと結菜に目がハート!」



「真面目な生徒もたぶらかすんだもーん。結菜ってば隅に置けないねー」



「馬鹿、なに言ってんの」



 彼女があきれたように苦笑して、あたしに向き直る。



「えーと、井上さん。ありがとうね」



 あたしはブンブンと頭を振って顔を赤くした。



「頬染めちゃって可愛いー。井上さんて一途だねー」



「もう、からかうのやめなよ」



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