強引でもいい、私を奪って。【SPシリーズ大西編】


「絶対に、返してね。これ、私のお守りなんだから」


母が、生前ずっと大切に身につけていたもの。なくすわけにはいかない。

だけど、悠のことは信用しているから……。

慎重に外したネックレスを、悠の手のひらに乗せた。


「ありがとう。すぐに返せるようにする」


悠はハンカチでそれを包むと、大事そうに胸ポケットに入れた。


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