強引でもいい、私を奪って。【SPシリーズ大西編】


たしかに、学校は早く再開しなくちゃいけない。

校長先生は生徒が狙われたのではないと保護者に説明したかっただろうから、私が狙われたのだと聞いて、内心ホッとしたに違いない。

それなら私を学校から追い出せば済む話になるから。

それにしても、あんまりじゃない?

“必要な書類”って……暗に、休職届けか退職届を出してくださいって言われたようなものじゃない。

これは深読みのしすぎじゃないと思う。


「どうかした?」


さすがに他人のスマホを盗み見るのは失礼だと思ったのか、悠が控えめに聞いてくる。

私は持っていたスマホを力なく太ももに置いた。


「学校……再開するけど、もう来なくていいって。私がいると、また犯人が来て、生徒が危険にさらされるといけないから……」


説明するうちに、喉がかすれてきた。


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