【短】いちごドロップ
お前の動きが固まったのが分かった。
ゆっくりと上目遣いに見上げられて思わず視線を逸らす。
「美穂の事、ほっとけねえの。…昔から。」
キョトンとする美穂に焦れったくなる。
無防備なその顔を俺は真正面から見つめてみた。
混乱したような顔が段々と再び赤く色付いていく。
いくら鈍感なお前でも、流石に気付いただろう?
「好きだよ。」
恥かしさに俯いた美穂の顔は耳まで真っ赤だった。
「先輩…、冗談は…」
言いかけたお前の言葉を手で制す。