I love youを日本語に





言葉に出すと、余計にその気持ちが強くなって。

胸が痛くて、苦しくて。

涙の勢いが増していく。



「ユウ…」


美帆は困った顔で、それなのになぜか嬉しそうで。



「気づくの遅いよ…」


うん、分かってる。

分かってる。


こんなこと今気づいたって遅すぎる。


でもね、ずっとそんなわけない、そんなはずないって自分に言い聞かせてきただけだって、さっき気づいちゃったんだ。


だってわたしは美味しいものを食べた時、その写メを撮って、家に帰ってカーテンも窓も開けて、どうした?ってそう聞くアイツにその写メを見せつけて、これ、すっごい美味しかったんだよ、って自慢していた。

決して今度行こうよ、なんて口には出さなかったけど、でもいつかこのお店に連れて行って、うまいな、って言うアイツにでしょ?って言ってやりたかったし、

楽しいことがあった時も、きれいな景色を見た時だって、いつも1番最初に思い浮かべるのはアイツの、トシの、顔だった。


その気持ちがI love youなんだとしたら、

わたしはトシが、

トシのことが、


好き


だった。







< 190 / 274 >

この作品をシェア

pagetop