I love youを日本語に
言葉を失った。
何をどう言えばいいのか分からない。
『トシくんから進学先、聞いてたから、だから知ってた。』
「どうして…」
教えてくれなかったのだろう。
知っていたら、
トシがこの学校にいると知っていたら、
…知っていたら、わたしはどうしたのだろう。
『ユウが知ろうとしてないの分かってたから。』
「そんなこと…『あるよ』
美帆はわたしの言葉を遮った。
『いくらでも方法はあったでしょ?
ユウのお母さんとトシくんのお母さんは引っ越したあとでも連絡取ってたんでしょ?
だったらお母さんに聞けば良かったじゃん。
それにあたしに聞いたって良かった。
自分でトシくんに連絡を取りたくなかったんなら、
トシくんの連絡先を知ってるあたしに聞けば良かった。
なのにユウはそれをしなかった。
そうでしょ?』
美帆はいつも、いつだって正しい。
わたしは何も言い返せない。
『ごめん、厳しいこと言った。』
そして美帆はわたしを分かりすぎてる。
だからぐうの音も出ないわたしに対してのフォローが早すぎる。