I love youを日本語に
「ってかトシ、モテるんだね」
「はあ?」
「だってトシ、中学の頃からよく告白とかされてたでしょ?」
幼なじみ、ってだけでわたしの耳にはいろんなトシの情報が入ってくるんだからね。
わたしが知ってるだけでも告白された回数は片手に収まりきらない。
「なんでトシ、モテるんだろうね。
わたしにはトシの良さ、全然わかんない」
いつも不機嫌そうだし、
全然優しくないし、
人のことめちゃくちゃバカにしてくるし。
トシの悪口を言いだしたら止まらない。
「ユウなんかに俺の良さが分かるわけないだろ」
小馬鹿にしたような顔をするトシ。
「トシにいいところなんてないじゃん!」
トシの顔がムカついて、
鞄の中からプリンを取り出してトシに投げつけた。
「おい!急に物投げんなよ!」
「うるさい!
誕生日プレゼントなんだから黙って受け取って!」
トシが悪いんだからね。
わたしはちゃんと渡すつもりだったのに、
こんなことになっちゃって、
渡すチャンスなくなっちゃったんだもん。