I love youを日本語に
その美帆の一言のあと、チャイムが鳴って。
美帆は自分の席へ行ってしまう。
ガラガラと音を立てて担任の先生が入って来る。
「きりーつ」
日直の号令で立ち上がる。
頭の中で想像してみる。
直斗先輩と歩くわたし。
「れいー」
直斗先輩の隣で笑うわたし。
「「おはよーございます」」
直斗先輩とご飯を食べるわたし。
「はい、おはよー」
直斗先輩とデートするわたし。
「ちゃくせーき」
直斗先輩と手を繋ぐ、わたし。
イヤ…じゃない。
そうだとしたらわたしが出す答えは…
そう考えているわたしの背中を見ながら
「トシくん、本当にこれでいいのね…」
と美帆が呟いていたことなどわたしが知る由もない…