I love youを日本語に
「ユウ?どうした?」
「…ううん、なんでもない」
首を横に振る。
どうしてだろう。
いつもならひとりのときにそんな不安を抱いて胸が苦しくなるのに。
なんでこんな日に、こんなときに。
「なんでもない、なんてことないだろ。
どうした?言ってみ?」
ん?と言ってわたしの顔を覗き込む先輩。
少し、トシの姿がちらつく。
どうしてわたしの周りには、わたしの感情を見破ってしまう人が多いのだろう。
「…ごめんね」
「え?」
「いつもナオくんばっかりで、
わたしは何も伝えられてないな、って」
どう考えても言葉が足りない文章。
それなのに。
先輩は察したのか
「そんなことか」
そう言ってまた優しく微笑む。