I love youを日本語に





「後悔…してるよ」


あのときのことを寝る前に何度も思い出す。



「ユウが直斗先輩に告白されたって報告受けてさ、俺…パニックになった。

まさか直斗先輩がユウに告白するなんて思ってなかったから。


…いや、違うか。

いつかはあの日が来ることは分かってたんだ。

中学の頃から直斗先輩はもしかしたらユウのこと、好きなんじゃないかって気づいてたから。」


分かるよ。

自分が好きな人を見つめる目と同じ目をしている人がいれば。



「でも、中学では何もなく終わっていったから、だから油断してたんだ。

同じ高校でも、直斗先輩はユウに何もせずあの2人はずっと先輩後輩の関係のままでいるだろうって。」


ほんと、バカだよな、俺って。


「そう油断してたから、ユウから報告を受けてパニックになった。

それで、気付いたら口から出てたんだ。


付き合えばいいだろ、って。」


何度あの瞬間をやり直したいと思ったか分からない。


「一度口に出した言葉ってなんで取り消せないんだろうな。

もう俺は、突き進むしかなかった。」


美帆ちゃんは黙ったまま俺の話に耳を傾けてくれている。







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