星になれたら
「いい話…ハッピーエンド?」



「まあね」



「ふうん…そっか、ヨースケの未来にはちゃんとあたしいるんだ。」

亜矢は幸せそうに笑った。

「亜矢の未来には?」

「あたしに未来なんてないよ」


亜矢は明るく言う。

僕はハッとして亜矢を見つめる。


「亜矢…なんでそんなこと言うの!?」


「ヨースケが夢見がちすぎるから」

亜矢はまっすぐに僕を見つめる。

あまりに悲しいことを言うから僕は少しムッとして言う。

「亜矢は夢とか見ないわけ!?」

「見るよ!!

…見てたよ、でももうムリなんだって!!」
亜矢も言い返す。


「ムリ?病気だから?

病気のせいにして、亜矢は逃げてるだけじゃないか!」


パシッ


僕の頬に冷たい手のひらの感覚とピリッとした痛みが伝わる。


亜矢は両目に涙を浮かべながら鋭い目で僕を睨みつけていた。



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