星になれたら



「じゃあ、お前もケガちゃんと治せよ…」



ジュンは落ち込む僕を残して、足早に帰ろうとした。



「あ、」


ドアのところでジュンが何かを思い出したように立ち止まった。

そして、僕の方へと歩いてきて白い封筒を差し出した。
ATMで横に置いてあるものだと思う。




「亜矢さんから。



…治療費だって」




「…」



(治療費がいるのは…亜矢の方だろ?)



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