星になれたら
一階のステージ前には僕と他のメンバーたちが無言のままつっ立っていた。



さっきのショックな会話が僕の頭をグルグル回っている。





―天使がライブハウスに消えていったあと、僕はメンバーのひとり金髪の少年に詰め寄られた。


「テメエのせいだぞ!亜矢さんは…」



「ジュン!!」
リーダー格のスキンヘッドが金髪少年を止める。



「どういうことっすか?」

僕はまったく状況がつかめない。


ジュンと呼ばれた金髪少年がなぜそんなに怒っているのか?


「お前から目そらせるために月末の契約を…」



「契約?」



「てめえ!!!」



ジュンはスキンヘッドの腕を振りはらおうと暴れる。


まったく意味が分からない。



「だからガキだっつってんだ!!」





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