星になれたら
しばらく僕らは無言で抱き合っていた。
亜矢の身体の温もりが、僕をずいぶん安心させてくれた。
『だいぶ調子悪いみたいだ…』
ケンジの言葉が頭の中でぐるぐると回る。
亜矢の身体があまりにも華奢で、弱々しくて…
僕の肋骨よりもはるかに壊れやすい存在に思えた。
(このまま死なせてたまるか!)
僕は一分一秒も亜矢のそばを離れたくなかった。
もしものとき、
亜矢の身体の事実をちゃんと知っているのは僕(ケンジも…)だから。