星になれたら
「もう…やめよう」
亜矢が僕から離れて、顔を背けた。
僕の胸を押す手が震えている。
「…やっぱりダメだよ」
「何が?」
僕は優しく聞いた。
「…このままいっしょにいたら、もっと思い出が増えるよ?」
「いいんじゃない!」
「…今ならまだ、あたしを忘れることができる」
「何が言いたいの?」
「別れたら、…あたしが死んじゃっても気付かずにすむ。」
亜矢の言葉は、
悲しすぎた。
「亜矢…」
僕の声が震える。
「二度とそんなこと言うな!
亜矢は、
死んだりなんかしない!!
一人で背負い込むとかカッコつけんなよ!」