星になれたら
「ねえ、ヨースケ?」
亜矢が突然真剣な声で言った。
「あたしが死ん…、もしも万が一死んじゃっても…
ちゃんと生きられる?」
「…亜矢」
「おじさん…おじいちゃんになるまで、ずっと。」
「…」
「あたしのこと、全部忘れて…可愛い奥さんもらって、子どもとかも…」
「何言ってんだよ!亜矢は助かるんだから、関係ないだろ?」
「だからもしもだってば!」
「…」
僕は考えこむ。
「亜矢がいなかったら嫌だ!」
「嫌でも…ちゃんとできる?」
「…僕も死んだら、亜矢に会えるのかな?」
ふっとそんなことを言うと、亜矢が僕の頬をつねって引っ張った。
「いたい…」
「じゃあ、別れる!」
亜矢が怒っている。
「別れない!」
「じゃあ約束して!死なないって…あたしがいなくなってからもちゃんと生きるって!」
「…分かったよ。万が一だもんな!亜矢は死なないし」
亜矢はふわっと微笑んで僕の頭を撫でた。
「約束だからねっ!」