星になれたら
「ヨースケ…」
二人が出ていくとすぐに亜矢は家猫みたいに僕に甘えてきた。
一生懸命、腕を伸ばして僕をぎゅっと抱きしめる。
「んん」
僕の胸に頬をすり寄せる。
じんわり亜矢の体温が伝わってくる。
「五千円…ど―こだっ?」
亜矢は甘えた上目づかいで僕を見つめながら、これ見よがしに持っていた五千円札を自分の胸の谷間に埋めた。
「取って-♪」
無邪気に笑っている亜矢。
「ばか…」
僕はつい笑ってしまう。
「あはは,
じゃあ、これでご飯食べいこっか♪」
「うん!」
亜矢は服を着て、僕はTシャツにスウェットのまま、フラリと部屋を出ていった。