星になれたら
しかし僕は簡単に押さえつけられた。


「亜矢がコイツとできてるって本当だったみたいだな…」



「…知ってたの?」


その時、亜矢がつぶやいた。


「…ケンジは自分がエイズだって、知っててあたしを抱いたの?」


「…亜矢」

ケンジはうろたえる。


「一人で死ぬのは怖い?


だからあたしを殺すの?



痩せたのかって心配したのはなぜ?」








亜矢は服を着ると倒れている僕を抱き起こした。




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