エンディングレター、明日。


「奏多、なんで笑うの?」

「なんで泣かないの?」

「奏多…かな…た、かなたあ!!!」


深桜はその場で泣き崩れた


なんで泣かない?

だって泣いたって、ドナーは見つかんない。

泣くことは


生きることを諦められない証、


そう思ってるから…


なのに、

『…あれ?』



ふと涙が流れた。




深桜は

そっ と優しく俺を包み込んで



「泣いてもいいんだよ」



そう耳元で呟いた。



< 11 / 114 >

この作品をシェア

pagetop