俺に溺れとけよ
「進学ってどこの大学?…健くんみたいに水泳をメインにやって行くってこと?」

「いや、俺はそこまで本格的にやろうとは思ってないよ」

「どうして?」


全国では足の不調があったけど、基本的には健くんよりも泳ぎは速いのに…





「でもずっと水泳には携わってはいたい。だから体育の教師目指そうと思って…水泳の授業だけいやに張り切ってる先生とか結構面白いだろ」

「きょうし…か」


一瞬…紡が先生になった姿が目に浮かんだ…

すごく似合ってるし、きっとなれる…


なんとなくだけどわかるよ。





「いいと思う。絶対なれるよ!頑張って、応援する!」


今からワクワクして来たよ。

まるで自分のことのように思えて来る…




「あ、でもな…」

「何?」

「生徒の保護者から紡がモテたら嫌だ。それに他の若い先生とか…女性同僚とか」


紡絶対モテるもん…

それもわかってる…
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