俺に溺れとけよ
「久しぶりだな!」

「つい先月まで同じ中学だったでしょ」

「そーだけど会いたかったよ!」


ハハッと笑って私の肩をポンと叩く陸は、高校生になっても全く変わってなくてどこかホッとする。




「水野さん久しぶり!すごくいい所だね~土地も広いし!」


陸の隣にいたのは彼女の近藤紗由美(こんどうさゆみ)さん。彼女も中学時代はすごく目立っていた存在で、私にとってはいつもキラキラ眩しかった。

近藤さんは少し大人っぽくなっていたが、雰囲気などは全然変わっていなかった。




「ありがとう!わざわざこんな田舎まで来てくれてごめんね」

「何言ってんだよ!すぐ謝る癖は変わってないな」


私の頭をくしゃくしゃと乱暴に撫でる陸に私は「やめてよ」と言うと、陸は後ろにいる蒼井くんを見て手を止める。




「あ、紹介するね!同じ高校の蒼井紡くん」

「初めまして」


慌てて蒼井くんを陸と近藤さんに紹介すると、2人はニコッと笑顔になる。
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