俺に溺れとけよ
「10月20日」
「え…」
「何?」
「いやっ…私8月20日だから2ヶ月違いだなーと思って」
ただそれだけなんだけどね。別に誕生日が近い訳でもないんだけど…
「そうだな。覚えやすいよ」
私は蒼井くんの誕生日はバッチリ覚えました!!
「もうすぐ県大会か…」
蒼井くんは夜空を眺めながらボソッと言う。
「そうだね」
「久しぶりだな…」
意味深に聞こえた蒼井くんの「久しぶり」の言葉。聞き返したかったけど何故か深く聞けなかった。
どうしてだかわからなかったけど…
「蒼井くんならいい結果残せるよ。リレーだってあんなに練習したんだし。私応援してるから頑張ってね!」
「うん…」
蒼井くんはふわっと笑って目を輝かせていた。私はもう一度「頑張って!」と言った。
そして一週間後。
いよいよ県大会当日。
「紡ーーーーー!いけーーーーー!!!!」
「蒼井くーーーーんっっ!!!」
応援席で私と凪の声が響く。
県大会の会場となる体育館の室内プールで蒼井くんの個人種目から始まり、余裕のある泳ぎを見せてとても目立っていた。
蒼井くんはぶっちぎりの1位で会場も盛り上がりを見せる。
「いいぞ~紡!」
「やったー!!」
やっぱり蒼井くんはすごい!!かっこいい!!!
「あの人誰!?」
「超かっこいいんだけど~」
応援席にいる他校の女子生徒の目線は、皆蒼井くんに向いていてキャッキャと騒いでいる。
やっぱりめちゃめちゃモテモテ…
予想してたけど見たくないよ~
「次は杉野くんですね」
顧問の林(はやし)先生がメガネをくいっと上げて言った。
50歳くらいの男性で国語の先生。背は低く癒し系の顔をしていて一見スポーツマンには見えないが、水泳の経験者で昔は結構すごい所までいった人物らしい。
普段はあまり部には顔を出さない人で私達の好きにやらしてくれるけれど、時々的確なアドバイスをくれるいい先生だ。
「え…」
「何?」
「いやっ…私8月20日だから2ヶ月違いだなーと思って」
ただそれだけなんだけどね。別に誕生日が近い訳でもないんだけど…
「そうだな。覚えやすいよ」
私は蒼井くんの誕生日はバッチリ覚えました!!
「もうすぐ県大会か…」
蒼井くんは夜空を眺めながらボソッと言う。
「そうだね」
「久しぶりだな…」
意味深に聞こえた蒼井くんの「久しぶり」の言葉。聞き返したかったけど何故か深く聞けなかった。
どうしてだかわからなかったけど…
「蒼井くんならいい結果残せるよ。リレーだってあんなに練習したんだし。私応援してるから頑張ってね!」
「うん…」
蒼井くんはふわっと笑って目を輝かせていた。私はもう一度「頑張って!」と言った。
そして一週間後。
いよいよ県大会当日。
「紡ーーーーー!いけーーーーー!!!!」
「蒼井くーーーーんっっ!!!」
応援席で私と凪の声が響く。
県大会の会場となる体育館の室内プールで蒼井くんの個人種目から始まり、余裕のある泳ぎを見せてとても目立っていた。
蒼井くんはぶっちぎりの1位で会場も盛り上がりを見せる。
「いいぞ~紡!」
「やったー!!」
やっぱり蒼井くんはすごい!!かっこいい!!!
「あの人誰!?」
「超かっこいいんだけど~」
応援席にいる他校の女子生徒の目線は、皆蒼井くんに向いていてキャッキャと騒いでいる。
やっぱりめちゃめちゃモテモテ…
予想してたけど見たくないよ~
「次は杉野くんですね」
顧問の林(はやし)先生がメガネをくいっと上げて言った。
50歳くらいの男性で国語の先生。背は低く癒し系の顔をしていて一見スポーツマンには見えないが、水泳の経験者で昔は結構すごい所までいった人物らしい。
普段はあまり部には顔を出さない人で私達の好きにやらしてくれるけれど、時々的確なアドバイスをくれるいい先生だ。