私のイジワルご主人様
「ちょっと話があるんだけど」
「話?」
「そう。いいからついてきなさいよ」
………。
行きたくないけど、断れそうにないなあ。
理由はわからないけど、あたしに話があるみたいだし、沙紀を巻き添えにするわけにもいかないし。
仕方がない。
「わかった、行くよ」
「えっ、ひな…行くの?」
心配そうに見つめる沙紀にあたしは笑顔を返す。
「大丈夫、すぐ戻ってくるから」
あたしは椅子から立ち上がると女の子たちのあとについて教室を出ていった。