211番
そう思うことでなんとか今までやり過ごしてきた

そして

この後
何の前触れもなく突然おきた惨事
突然何の予期もせず
不運というものは訪れるものだ
でもそれが自分に降りかかったわけではなく
赤の他人に降りかかったのならば
人はそれを不運とは思わない
よくある出来事だと普通に受け流して平然と
飄々とした顔で歩くだけ


しかしこの時はそんなこと露知らず
この時代に飼いならされているような面持ちの
ただ前に習え方式で生きているだけの人だかりを
掻き分けながら今日も雑踏の言葉そのままの街を歩いていた..。
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