211番
ガガガーッ

物凄いスピードで特急が歩いている横を駆け抜けていった

フワッと風圧で髪の毛が揺れた



閑静なこの町では
唯一 線路を走る列車の騒音だけが耳に残った

「はぁ 今日も何も楽しいことがなかったなぁ」


つぶやきながらその路地を歩いていると 幾つかのコンクリートの塀があったのだが
その一つに
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