211番
その次の日

学校で加藤に会った

「あー あのさー」

加藤から話しかけてきた

「何?」

「昨日言ってた文章探そうと思って踏み切りのあるところから帰ったんだけど
場所がわからないからやっぱりそんな文章見つからなかったんだよ

どこにあるのか今日一緒に帰って教えてよ」

「あ いいよ。」



そして放課後-

加藤と一緒に帰ることにした

そもそも友達もいなく今まで一人で下校していた俺にとって
加藤は唯一の友達になれた気がしてうれしかった
文章なんて正直もうどうでもよくなっていた


いつもとは違う帰り道。交差点に差し掛かる
右に行けば、自分の家
そこを左に進み大きくルートから外れる


しばらくいくと急に古民家が立ち並び
街というよりは町って感じになる
そしてなによりこのあたりの空気は
車通りも少ないため透き通っている
しかし、なぜか重たい。
異様な雰囲気がある変な町だった
緩やかな坂を上っていくと

線路が見える

ガタンゴトン

あまり通らない電車がこの時通っていた

文章が書かれていたコンクリートブロックを発見したが
おかしなことが起こっていた




確かに同じコンクリートブロックなはずなのに
何も書かれていない

あれ・・・ 消されてる・・・・


それにしても綺麗に消されているものだ

油性のマジックで書かれていた文章が
跡形もなく消えていた


・・・なんでだ・・・

「どうしたの?」

「いや・・・おかしいな このコンクリートブロックに確かに書かれていたんだけど」

「え?うそでしょ もしかして嘘ついたの?」

「嘘じゃないよ 本当に書かれてた場所だって」

「かかれてないじゃん そんなすぐに誰が消すの?」

「おかしいな・・・本当に嘘じゃないって・・」

「でも書いてないじゃん」

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