陽だまりのような物語
✱アサヒとユウヒ✱
Q1.それぞれの
────1999年4月
────・・・ンギャアアアンギャアアア
「市川さん!産まれましたよ!可愛い双子さん!」
「…男の子ですか?女の子ですか?」
「先に生まれた方が女の子で、後に生まれた方が男の子です!」
「…そうですか…よかった…」
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「お疲れ様。どちらも元気に産まれてきてくれて良かったね」
「ありがとう、パパ」
「その言い方、なんか照れるな。でもどうして、生まれるまで性別を聞かなかったんだい?」
「だってその方がワクワク度が増すじゃない!それにもう、名前だって決めてあるのよ」
「ははは!君ってやつは…なんて名前にしたんだい?」
「『あさひ』と『ゆうひ』よ。中性的な名前でしょ?」
「そうだね。なんでその名前にしたんだい?」
「ふふ。パパ、さっきから質問ばっかり」
「ごめんごめん、だって教えてくれないから!」
「ごめんなさい、あなたを驚かせたくて。名前の由来はね、一人だけじゃ考え方が偏ったり、まとまらなかったりするでしょ?せっかくの双子なんだから、お互い協力し合って助け合って、朝も夕も、一日中陽だまりに包まれるような子達になって欲しかったの」
「なるほど『朝陽』と『夕陽』か。いい名前だね」
「でしょう?ふふ」
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