隣り合わせ
白い雪が、赤い血に染まった夜。


かんちゃんは逝った。


そして。


私の恋は幕を降ろした。


もう…。


二度と、誰かを好きになるなんて。


しない…。


絶対に…恋なんて


二度と。


そう、私はね。


かんちゃんの赤ちゃん!


産むんだから。


そして…。


赤ちゃんと生きていくの。

泣いてる場合じゃない。


かんちゃんの部屋から、


お揃いの指輪のプレゼント。


リングに刻まれた文字。


思い出は、記憶の中へ。


指輪は…永遠に起きない彼の胸へ。


置いてきた。


さようなら。


またいつか会える日を…。

楽しみにして。


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