隣り合わせ
言わないで胸にしまって、おく事も出来る。


ただ…。


俺、わがままかもしれないけど。


言わなきゃ、あの部屋にはいられないような気がする。


そして。


これから、見る光景など、今の俺には考えつかなかった…。


電車から見える、小さな紅葉が胸を熱くした。


原田さん。


俺、原田さんを、困らせるかもしれねー。


笑顔を曇らせるかもしれない。


だけど…。


目を反らさないで聞いて欲しいんだ。


フラれるのなんて…始めから分かってる。


だけども、一瞬でも。


原田さんの心の隅でいいから…俺がいた事を忘れないでいて欲しい。


間違ってるかもしれない。

軽蔑されるかもしれない。

それでも……。


構わないんだ。


ごめん!原田さん。
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