隣り合わせ
理香*side*5
少しずつ、大きくなる我が子を、頼もしいと思える。
つわりも、大分楽になった。
この小さな部屋で、私の生活が始まった。
真夏の暑さは、耐えられないけど…かんちゃんが逝った、冬の季節より好き。
新しい町で成長してみせるって言ったけど…。
やっぱり、心細くなるんだね。
後戻りなんてできなくて。
時々、涙が出る。
自然と流れる涙を見ては「女」として?
「母親」として?
分からなくなる。
かんちゃんが、遠くで応援してくれる!
何度も…心に言い聞かせて、なんとか、頑張ってみた。
そんな生活が動き始めた時、隣りに住む、木下さんに会った。