隣り合わせ
「人を好きになるって、凄いパワーが生まれるの。
麻衣、今は苦しいかもしれないけどね!後になったら、麻衣自身の宝物になる。」


お姉ちゃんの、一言一言が真剣で。


頭を撫でながら、お姉ちゃんは私の心を包んでくれた。


私の宝物?


「淳君を好きになった事は、無駄ではないのよ!」


まだ、泣いてる私に。


「淳君を…支えられる?」


そんな言葉が、降ってきた。


わからない…。


何が正しいかも、わからない。

「麻衣が、決めることだけど、もっと…自分を大事にして欲しい!」


頷く事も出来ない。


だけど、“自分を大事に”


その言葉は、少なからず私の心に突き刺さった。


.
< 170 / 203 >

この作品をシェア

pagetop