隣り合わせ
「気分、どうですか?」
「だいぶ楽になった。でも?この子の為にもう少し休むけど!」
原田さんは、アイスを美味しいと何度も言いながら、答えた。
もう?
これ以上…。
聞かないようにしようと思った。
守るべきものがあると…。
強いんだな?
「じゃあ・・・。俺、失礼します!」
立ち上がろうとした時。
「待って!!」
ぎゅっ!
腕を掴まれた。
えっ?
「あっ!ごめんなさい」
慌てて原田さんは、掴んでいた手を離した。
「アイス!美味しかった。」
食べ終わった、アイスの棒を見せて笑った。
俺には見えたかも?
原田さんの「強がり」
泣きそうな顔を・・・。
でも?思いきり笑って。
「今度、木下さんにお礼するね!」
そう言って・・・。
また、大丈夫!言い聞かせるように。
悲しく、笑った。