少しお話しをしようか?


『よしっ!元気づけてあげよう!』



「今日ね!私のクラスの田中君が逆立ちをしながら国語の教科書をみんなの前で読んだんだよ!」

いつも真面目な田中くん。
本当はそんなことありませんでした。
今日の国語の時間は田中くんはおやすみ。体調が悪く、保健室でお休みをしていました。
国語の時間は先生が物語を読んで、順番に物語を復唱していく、なにも面白みもないそんないつも通りのじかんでした。

彼女はその嘘をさも本当にあったかのように話したのです。

すると、キコが笑いながら


「それってサルと同レベルじゃん!」

と言いました。
久しぶりにみた、キコの笑顔でした。

彼女はキコが笑ってくれた事が嬉しくて嬉しくて、泣き出しそうになりました。


『よかった…』
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