アシタノヒカリ

*嘘で歪む現実




それから、何も変わらない日々を過ごしている。

翔くんから連絡がある訳ではないし、逢いに来る訳でもない。

それでも、私からは何も出来ないから待つしかない。


そんな中、12月25日に逢おうと連絡が来た。

連絡と言っても、今度はハガキ。

日時と場所が書いてある簡素なもの。

ニセモノの可能性は十分にあった。

パソコンでよく見る引用文に印字がしてあるハガキ。

あきらかに自筆ではなかった。

それでも、私にはこれしか頼るものがない。

これに従って、25日指定場所に行くしかない。



「とりあえず、ぶつかっておいで」



佑里ちゃんに話すと、怪しいと言われたけどエールを送られた。

やっぱり、怪しいもの。

不安も大きいけど、とにかく行くしかない。

全ては、逢って決まる。

逢ってから流れに身を任せるしかないんだ。




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