アシタノヒカリ
だんだん時間が経てば、こっちから連絡も取りづらい。
そんなこと気にせず、連絡をすれば良かったのかもしれない。
そうしたら、あんなの見なくてすんだかもしれない。
それは、本当に偶然だった。
お盆休みの時、彼が女の人と歩いているのを見てしまった。
珍しく買い物でも行こうと街中へ出掛けたのがいけなかったのか。
仲良さそうなカップルがいて、羨ましいなと何気に男の方を見た。
そしたらその人は、驚くことに自分の彼氏であろう人だった。
こっちへ来ていることは聞いていない。
そのうえ、私が見たこともない笑顔でいたのだ。
そんなはずはない。
見間違いだと、何度も頭の中で繰り返した。
だけど、目の前にある現実は容赦なく私を打ちのめす。