アシタノヒカリ
「え?やだぁ、知那ちゃん。今日はバレンタインだよ?」
そう言われて、ようやく気づいた。
最近バタバタしていたから、バレンタインの存在なんて忘れていた。
「今から用意するんですか?」
「んー、知那ちゃんは急遽だから、あたしが用意しとくね」
それだけ言って、鼻唄混じりに仕事に戻っていった。
なんだか、今更ながらに面倒になってきたかも。
でも、まぁいいか。
付き合うとかじゃなくて、楽しめればいいや。
「え?知那が合コン?大丈夫なの?」
仕事終わりに、驚きながら佑里ちゃんが言った。
珍しいメンバーでいるため、理由を聞かれたところだった。