アシタノヒカリ



「佑里は来ちゃダメだからねー。既婚者なんだから」


「行きませんよー。さすがに、旦那に怒られます」



そう言いながらも、どこで何人とやるのかを聞いてきた。

そんなに気になることだろうか。

行かないと言ったものの、来るつもりだろうか。

途中で乱入とか。



「さぁ、今日こそゲットするわよー!」



佑里ちゃんの様子を不思議に思いながらも、大きな声に思考が途切れた。

やる気満々だ。

私は、そこまでの元気はない。

合コンへ行くと決めても、付き合いを望んでいる訳ではないから。

いくら全てを絶ちきっても、心は絶ちきれない。

忘れられていないんだ。

未だに翔くんの存在は大きいのだから。




< 29 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop