アシタノヒカリ
楽しそうにしているところもあれば、私と同じような対応している人もいる。
観察している分にはおもしろい。
ただ、私には合わない。
もう、ここに長居する必要もない。
元々、楽しめなかったらすぐに帰ろうと思っていたから。
私は、会話が途切れた隙を見て立ち上がる。
「え?どうしたの?」
隣にいた男が、驚いたように私を見る。
「すいません。帰ります」
「え?もう?まだ早いよ」
そう言いながら、笑顔で私の腕を掴み、引き留める。
全身を悪寒が駆け巡る。
男性が嫌いな訳ではないのに、掴まれることすら受け付けなかった。
「いえ、帰ります」