アシタノヒカリ
「だからー、逢いに行って聞きなよ」
同じ会社で働いている中学からの友達である佑里(ユリ)ちゃんが、毎回の様に同じことを言ってくる。
全てを知っているため、彼に対しての怒りがおさまらないらしい。
「今のままじゃ、全てが中途半端じゃん。
すっきりするためにも、逢って話した方がいいよ」
私のためを思ってそう言ってくれる。
分かっているけど、私にはそんな勇気はない。
「面と向かって言われるのが怖い。
今のままだったら、まだ夢見ていられるから……」
「知那!そんなんじゃダメだよ。
知那が先に進めないじゃん」
呆れるように言う佑里ちゃんに、申し訳なく思う。
「弱いって言われてもいいの。
私は、このままでいい。ごめんね」