アシタノヒカリ
車の中で会話はない。
時々、佑里ちゃんと和樹くんが道案内や聞いているだけ。
相変わらず、私は何も分からない。
ただ一つ分かったのは、私の居場所を教えたのは佑里ちゃんだってこと。
元々翔くんが来ると知っていたのだろう。
だから、あんなに詳しく聞いたんだろう。
そんな中、あるマンションに着いた。
時間にして20分ほど。
そこに止まるけど、私の家ではない。
もちろん、佑里ちゃんの家でもない。
じゃあ、ここは一体どこだろう。
「知那、楓もらうわ」
いつの間にか私の腕の中で眠ってしまった楓ちゃんを、佑里ちゃんが受けとる。
そして、私は外に出されてしまった。
それも、翔くんと一緒に。