アシタノヒカリ
「ここが俺のマンションだって、佑里が言っていたよね?
これ実は、ストーカー対策」
「ストーカー対策?」
そう言われてみれば、セキュリティはしっかりしていそうで高そうなマンション。
簡単に入っては来れないだろう。
ただ、一人暮らしにしては広すぎるし、部屋も多いけど。
「警察に行った時、引っ越しを勧められた。
会社も知られているから、代えた方がいいと言われた。
だったらもう、こっちへ帰って来ようと思って。
知那と離れていたら、今日みたいに誰かにさらわれかねないから」
「え?イヤ……こんなこと、もうないと思います。
私も嫌なので……」
翔くん以外の人に触られるのが、こんなに嫌だとは思わなかった。
こんな想いをするぐらいなら、2度と合コンには行きたくない。