アシタノヒカリ



用事も何もないから、夕方まで寝ようと決め込んだ。

だけど、こういう時に限って、思い通りにはいかないもの。

昼頃にインターホンで起こされてしまった。

眠い目をこすりながら出ると、宅配便だった。

寝ていれば良かったと思ったけど、今更もう遅い。

受け取って早く寝てしまおうと思った。


お礼を言ってすぐにドアを閉めた。

ふと差出人を見れば、早く寝ようとしていた体が止まってしまった。



「……え?翔くん?」



驚いて、2度、3度見直す。

何度見ても、間違いなく彼氏であった翔太の名前が書いてある。

そのおかげで、眠気も吹っ飛んでしまった。



「何で……?」



小さい箱ではあるけど、何か中身が入っている。

伝票をよく見ると、昨日の日付で夜の時間指定までしてある。




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