きみが望めば
「まぁまぁ、そんなこと、あんたには関係のない話しだ。さぁ、さっさとときめいて王子さまを呼びなよ。」

ほら、と顎をしゃくって腕組みしている。

さっきまでの丁寧な感じと全然態度が違う。
二重人格ってことなのかな?

でも、深く考えるのはやめとこうってくらい、
目の前の男は感じが良くない。
はっきり言って、嫌な感じがする。
危ない感じもする。

莉乃は納得いかないまま、
とりあえず、「これだけ教えて」とくい下がった。
「どうしたら元の世界に帰れるの?」

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