きみが望めば
あたしはお手伝いさんに何とか納得してもらい、彼女は部屋を出て行った。

ふー、、
「よかった。」
「ほらネ、アンタにしか聞こえないし見えないヨ。さぁ、ユラユラふらふらしてナイで。心に描いてゴラン、どうしたいのか。」

「えーと、、」

「急に言われると難しいね。想像するってなると、えーと、、」
「手近なところカラ、手近なところカラ。」

「えっと、、、」


「まずは、ラファが無事でありますように!
元気でちゃんとご飯も食べて寝るところもあって、無事ですぐに会えますように!」

ぎゅっと手を合わせて、目も閉じてお祈りポーズのあたし。
何も起こらない。

「叶ったの?何も起こってないみたいだけど?すぐに叶うわけじゃないの?」

「願いはカナウ。願いはカナウ。」

小鳥は同じセリフを繰り返すと、それきりしゃべらなくなった。

ラファが無事でありますように。。
あたしは忘れていた着替えにやっと取り掛かった。


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