きみが望めば
「こっちだ。ついて来い。」

戸惑っているとラファが振り向いて金色の瞳とぶつかった。

「王子に出会えなきゃ、戻れないんだぞ?」

考える暇はなさそうだった。
とりあえず、この人には注意しつつついて行こう。帰らなきゃ!
あたしはラファの後に続くことにした。


あたしたちの頭上には、薄紫色の空に細い月が浮かんでいた。
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